1-2.リスク管理

米国債券TLTで現金比率50%の弱点を補えるのか検証してみた

カウチポテトポートフォリオに米国債券TLTを混ぜる

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僕はこれまでブログやTwitterなどで、暴落耐性が強く投資初心者でも取り組みやすい手法として現金比率50%(カウチポテトポートフォリオ)を紹介してきました。

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まとまった現金は急落から守る盾、そして買い付け余力という矛となります。

現金をしっかり持っておくことで心に余裕が生まれ、暴落に巻き込まれても退場する可能性を下げられる考えています。

しかし、この現金比率50%(カウチポテトポートフォリオ)には資産大きくなるにつれ比率の維持に膨大な現金が必要になるという大きな弱点があります。

カウチポテトポートフォリオを維持する為に必要な現金

こちらは2007年4月からS&P500を現金比率50%で毎月3万円積み立て、比率が+5%を超えたらノーセルリバランスをした場合の、それぞれの積立額推移です。

積立期間13年、現金比率50%を維持するには、S&P500積立額の約2.6倍もの現金が必要です。

そこで

もう少しリターンの効率は良くならないだろうか?

をテーマに、前回記事からポートフォリオに債券を混ぜて、現金比率50%の弱点を補うことができるかどうかの検証をしています。

前回は米国債券BNDでシミュレーションしてみたところ、パフォーマンスが若干向上するという結果でした。

↓前回の検証結果はこちら↓

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今回はハイパフォーマンスで人気の米国債券TLTで検証してみました。

この記事を読んでわかること

  • 現金部分に債券を混ぜることで変動するリターンとリスク
  • 暴落時に減る資産額の目安

この記事を読んでほしい人

  • 現在現金比率50%で運用している方
  • リスクは負いたくないけど現金比率50%は非効率だと思っている方

実は前回の検証記事でも債券を混ぜた積立シミュレーションをやってみたのですが、1口単位での積立計算だったので、今回は他の債券と同じ条件で比較できるように定額で計算をしてみました。

↓米国債券TLTについて詳しくはこちら↓

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現金の半分をTLTにすると13年でパフォーマンスは16.1%も向上

まずはシミュレーション条件です。

シミュレーション条件

円建てのSPY(S&P500)・円建てTLTを毎月合計3万円積み立てる

シミュレーション条件TLT・BND
  1. 計算期間は2007年4月~2020年4月
  2. TLT・SPYのチャートはYahoo!Financeでダウンロードしたものを使用
  3. ドル/円チャートはInvesting.comでダウンロードしたものを使用
  4. 計算の便宜上、毎月定額で購入・配当金も全額再投資できることとする
  5. 配当金は税引き後 TLT2.16%、SPY1.44%で計算
  6. 資産配分が+5%でノーセルリバランス
  7. 手数料・税金などは考慮しない

※簡易な計算なのでイメージとしてお楽しみください(^^)

こんなツイートを発見したので、SPY40:現金30:TLT40も追加で計算してみました。

今後、他の債券とも比較できるようにあえて定額で計算しています。
実際のETFはピッタリな金額で購入はできませんのでご注意ください。

TLTの優秀さが光る

円建てSPY・TLT・現金毎月3万円積み立て資産額比較現金比率50%を100とするとTLT

それではシミュレーション結果です。

当然ですが、一番リスクを負うSPY(S&P500)にフルインベストのリターンが一番良いです。

いやしかし、米国債券TLTは優秀ですね!

今回のシミュレーションでは、すべての場合で米国債券TLTを混ぜることで現金比率50%のパフォーマンスを10%以上上回っています。

25%混ぜるだけでも、13年積み立てでリターンは16.1%も向上します。

1,000万円で160万円差が出るって考えると大きいね!

現金比率50%にTLTを混ぜてもリスクはあまり変わらない

次にリスクがどう変化するかを見てみました。

パフォーマンスが向上しても、それ以上にリスクが上がるとカウチポテトポートフォリオの観点から言うとあまり意味がないですからね。

米国債券TLT設定来からのドル建て・円建てグラフ

こちらは米国債券TLT設定来からのドル建て・円建てチャート比較です。

リーマンショック時にグーンって上がってる(;゚Д゚)

リーマンショック時の値動きは米国債券TLT最大の特徴と言ってもいいかもしれません。

株価が大暴落した時に、それを打ち消すような値動きは魅力的ですよね!

ただし、円建てだと円高の影響でリーマンショック時の突起は見事に消えていますし、直近のコロナショック時は株式と一緒に大きく値を下げました。

これらの要因が暴落時にどのように影響するのか見てみましょう。

暴落時のシミュレーション条件

シミュレーション条件

暴落開始時に100万円投資していた場合、どこまで資産が減少するのかを調査

  1. 積み立ては行わず、どれかの資産比率が+5%でリバランスを実施する
  2. 配当金は税引き後 TLT2.16%、SPY1.44%で計算し全額再投資できることとする
  3. 手数料・税金などは考慮しない

※簡易な計算なのでイメージとしてお楽しみください(^^)

リーマンショック時の資産額推移

リーマンショック時TLT・現金比率・SPY

2007年10月、リーマンショック直前の最高値からの価格推移を比較しました。

SPY(S&P500)単体の下落率ハンパない(;゚Д゚)

リーマンショック時は同時に円高も発生したため、円建てSPY(S&P500)は最大64%減と激しく暴落しています。

1,000万円だと369万円まで資産が減る、と考えると恐ろしいですね。

↓暴落と円高について詳しくはこちら↓

「暴落すると円高になる」の歴史を調べてみた件みんなが当たり前のように思っている「暴落すると円高になる」はたった3回しか発動していない!といことで、ドル円の歴史について調べてみました。...

 

今回の条件で一番下落率が低かったのはリクエストで追加した比率、SPY40:現金30:TLT40で底値で30%減でした。

やはり大きく下落するSPYの比率が少ないと防御力は高いですね。

続いてTLT25%、TLT50%、現金比率50%という結果でした。

こうやってみると現金50%にTLTを混ぜても底値は殆ど変わらないんだね!

コロナショックでもやってみた

暴落のパターンは毎回違うので、今回のコロナショックではどうだったのかも調べてみました。

6月14日時点ではSPY40:現金30:TLT40が一番優秀な結果でした。

こちらでは、米国債券TLTを混ぜることで現金比率50%よりもパフォーマンスが向上していることが見て取れます。

なんでTLTを混ぜた方がパフォーマンスが良いの?
コロナショック時円建てTLT

こちらはコロナショック時の米国債券TLTの円建てチャートです。

ご覧の通り、米国債券TLTは一時的に下落はしたものの、トータルでみると価格が上昇しているんです。

株式が低迷している時に価格が上がるって、リスクヘッジとしては最適だね!

まとめ|TLTを混ぜると投資効率が向上する

TLTを混ぜると暴落時のリスクはあまり変わらないのに、パフォーマンスは向上したね!

前回の米国債券BNDの時はあまり差がでませんでしたが、米国債券TLTはポートフォリオに混ぜることでパフォーマンスが向上するという結果となりました。

最後にリターンとリスク、シャープレシオを算出してみました。

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円建てSPY・TLT・BND・現金毎月3万円積み立てサマリ

今回のシミュレーションでは、米国債券TLTはリスクが大きくかえることなくリターンを向上し、投資効率を表すシャープレシオも向上ていることがわかりますね。

いいこと尽くめだけど、米国債券TLTって弱点はないの?

ここまで超優秀な米国債券TLTも価格上昇の伸びしろがほとんど残っていないという大きな弱点を持っています。

米国30年債金利

こちらは米国30年債の金利推移です。

債券は金利が下がると価格が上がるという性質を持っていますが、1980年以降金利は下がり続けていて、下げ幅はあまり残っていません。

ここまでハイパフォーマンスだった米国債券TLTですが、今後は価格上昇はあまり期待できないかもしれません。

また、金利が上昇するようなことがあれば大きく価格を下げる可能性もあるんです。

債券価格が上昇する仕組みについてはマネリテさんの記事で分かりやすく解説されているので、是非お読みください!

要点まとめ
  1. 現金比率50%を維持するには多額の現金が必要
  2. 米国債券TLTを混ぜるとパフォーマンスが向上する
  3. リスクは現金とそんなに変わらない
  4. シャープレシオ(投資効率)はTLTを混ぜた方が優秀

今回のシミュレーションでは、米国債券TLTを混ぜることでパフォーマンスが向上し、今回の目的である現金比率50%の弱点を補っていることがわかりました。

しかしこれはあくまでもバックテストの結果であって、現時点での米国債券TLTは価格上昇の伸びしろは少なく、金利上昇によって価格を大きく下げるリスクもあります。

結局のところ、リターンを得るにはリスクを負うしかないので、バックテストの結果とこれからのリスクを天秤にかけ、自分のフィーリングに合う配分を選びましょう。

次は今回のTLTと前回のBNDの比較検証を行いたいと思います。

お楽しみに♪

 

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