債券を混ぜたものや、つみたてNISAで人気の8資産均等など、さまざまな種類が存在するバランスファンド。
僕はそれぞれ自分で運用したいから使わない!
なんて方は多いのではないでしょうか。
しかし、バランスファンドを侮るなかれ!
同じ資産を運用するならコスト・精神面でバランスファンドの方が圧倒的に有利なんです。
今回はそんなバランスファンドの魅力をご紹介します。
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バランスファンドはリバランス時に税金がかからない
複数の資産を同時に運用した場合、それぞれの動きはバラバラなので時間の経過とともに資産配分は崩れてきます。
例えば、株式と債券5:5から株価上昇で比率が7:3になった場合、資産全体のリターンは上昇しますが、それとともにリスクも上昇します。
この崩れた比率を元に戻し、リスクをコントロールすることをリバランスといいます。
↓リバランスとその効果について詳細はこちら↓
リスクコントロールで非常に有効なリバランスですが、個人で実施するリバランスには大きな弱点があります。
それは
リバランス実行時に税金がかかる
リバランスは乱暴な言い方をすると値上がりした銘柄を売却し、値下がりした銘柄を買い増す行為です。
なので値上がりした銘柄を売却する際は、その売却益に対して20.315%の税金が発生します。
もう少し細かいことを言うと、ETFなら売買手数料もかかります。
しかし、バランスファンドであれば、このリバランスにかかる費用が不要なんです。
これはバランスファンドで運用する最大のメリットと言ってもいいかもしれません。
どれくらい税金がかかるのかシミュレーション
気になりますよね!
ということで毎度おなじみのシミュレーションです。
円建て米国株式(S&P500)・円建て米国債券(BND)に毎月1万円ずつ投資し、リバランスを実施した場合どれくらい税金がかかるのかシミュレーション
- シミュレーション期間はBND設定日である2007年4月~2020年8月
- S&P500(SPY)・BNDのチャートはYahoo!Financeでダウンロードしたものを円建てに変換
- 資産配分が+5%でリバランス
- 計算の便宜上、基準価額に関係なく任意の金額で投資できることとする
※簡易な計算なのでイメージとしてお楽しみください(^^)
こちらはリバランスを実施したタイミングとその時に売買した金額、発生する税金をまとめたものです。
含み損を抱え、資産がなかなか増えなかった期間前半に実施したリバランスには税金が発生していませんが、資産が増え始める期間後半はリバランスの度に税金が発生しています。
今回のシミュレーションでは約14年で17万円もの税金が発生しました。
ちなみに、資産額が大きくなればなるほどリバランス時にかかる税金も高額になっていきます。
損益を資産全体でとらえられる
バランスファンドのもう一つも魅力として、個々の資産の値動きが見えないことも挙げられます。
って思いますよね。
こちらは、主な資産の直近1年の価格変動です。
2020年はコロナウイルスの影響により暴落が発生しましたが、REIT(不動産)の回復が遅れています。
と思ってしまう方は多いと思います。
しかし資産全体でみると株式100%よりリスクを抑えられていることもあるんです。
※最初のグラフはeMAXISSlim8資産の個々の動きではありません。
出展:ウェルスナビコラム
分散投資は
- Aが不調の時にBが好調
- Bが不調の時はAが好調
といった形でリスクが緩和されています。
Aが不調の時に目先の損益で売ってしまうと、
- Bが不調になった時に緩和されず資産が減る
- Aが反発してもその恩恵を受けられない
と分散投資の恩恵を受けるどころか大けがにつも繋がりかねません。
バランスファンドであれば、このような邪念と戦う必要がないのです。
バランスファンドの防御力は高い
こちらは つみたてNISA対応銘柄のコロナショックから1か月の価格推移です。
株式100%銘柄に比べ、バランスファンドの下落率はしっかり緩和されていることがわかりますね。
以前、つみたてNISAのリスクランキングを作ってみましたが、上位30位はすべてバランスファンドでした。
このように、バランスファンドは株式100%の銘柄と比べると下落に対する防御力が高い傾向があるんです。
↓コロナショック時の各銘柄モニタリングはこちら↓
まとめ|自分のフィーリングと合う資産配分であればバランスファンドは有効な選択肢
- リバランス時に税金がかからない
- 個々の価格推移がわからないので資産全体でとらえられる
- 下落に対する防御力が高い
リバランス時の雑念や税金を抑えられるバランスファンドはとても魅力的ですが
- 資産配分を自分で変更することはできない
- 好きな銘柄に投資できない
というデメリットもあり、投資を楽しみたい派には少々退屈な一面も持っています。
メリットも大きいので、現在複数の資産に分散投資している方は、自分のフィーリングに合ったバランスファンドを探してみてはいかがでしょう?
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