0.1%程度そんなに変わらないよ
100万円もの大金でも0.1%になるとたった1,000円なので、そんなに気にすることはないと思っている方は多いでしょう。
しかし、「塵も積もれば山となる」
ということで、今回は信託報酬などの手数料が資産に与える影響を調べてみました。
この記事を読んで分かること
- 手数料は雪だるま式に増えていく
- 手数料は資産に大きな影響を与える存在である
- 投資信託にかかる手数料は信託報酬だけではない
この記事を読んでほしい人
- これまで手数料を気にせず運用している方
- 手数料が資産に与える影響を知りたい方
【30年で支払う累計手数料一覧表】
毎月3万円を積み立てて利回り3%で30年運用した場合の支払う手数料の総額を計算してみました。
積立投資は複利効果で資産が増えていきますが、手数料も複利で増えていきます。
0.2%だと30年で44万円、1.2%だと30年で235万円にもなるんです! pic.twitter.com/NMLuZ3hkgP— ナザール@暴落お兄さん (@investor_Nazal) October 19, 2019
先に結論を言うと、今回のシミュレーションでは手数料が0.1%上がると30年で21万円負担が増え、28万円リターンが減る結果となりました。
長期投資は手数料に拘ることでリターンに大きな差が生じます。
手数料も拘ることで、将来のリターンが大きく増える可能性があるのです。
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手数料も複利パワーで雪だるま式に増えていく
アインシュタインが「複利は人類最大の発明」と言ったことは有名ですが、今資産運用をしているあなたも「複利」の力を利用して資産を増やそうとしているハズです。
しかし、複利のパワーが働くのは資産だけではないんです。
そう、資産を維持・管理するために支払っている手数料(信託報酬など)も複利のパワーで増えていくんです。
手数料1%だと30年で総額200万円を超える
こちらは手数料1%の銘柄を毎月3万円30年積み立てて利回り3%で運用出来た場合に支払う手数料の総額をグラフにしたものです。
年額をグラフにするとこんな感じです。
1ヵ月目に支払う手数料はたった25円、年間でも約2,000円ですが、30年後、最終月に支払う手数料は12,300円、年額で145,000円にもなるんです。
このように、手数料は雪だるま式に増えていき、長期で見るととても大きな金額になるんです。
自動で引かれるので支払っている実感がない
つみたてNISAやiDeCoなどで運用する投資信託は信託報酬というランニングコストを支払うことで運用されています。
出展:SBI証券
この信託報酬の表示は通常年率でされていますが、実際は毎日計算されて資産残高から差し引かれているのです。
厳密に言うと、手数料は日割りになることで金額が小さくなり、さらに自動で差し引かれた後に基準価額が決まるため「支払う」という実感があまりありません。
また、資産運用を始めたばかりの頃は資産総額も少ないため、手数料自体が少なく気にしない人が多いのです。
↓投資信託の基準価額について詳しくはこちら↓
手数料が資産に与える影響をシミュレーションしてみた
ということで、影響度をシミュレーションしてみました。
- 毎月3万円を30年積み立てる
- 年平均利回りは3%(算術平均で計算)
- 手数料率ごとに支払い手数料とリターンを計算
- 税金・再配当・インフレ・為替リスクは考慮しない
※簡易な計算なので結果を鵜呑せずイメージとしてお楽しみください。
手数料が0.1%増えると21万円負担が増え、28万円リターンが減る
今回のシミュレーションでは手数料が0.1%上がると30年で21万円負担が増え、28万円リターンが減ります。
今回は利回り3%で計算しましたが、利回りが大きくなると、この差はもっと広がります。
長期投資は手数料に拘ることでリターンに大きな差が生じるんです。
利回りー手数料=リターン
こちらは手数料0.1%刻みでの累計手数料とリターンを比較したものです。
こう見ると、手数料が上がるに連れてリターンが顕著に減っていくことが分かります。
手数料支払い後の利回りは単純に
利回り ー 手数料率
で表されます。
利回りが手数料を上回らないと儲からないので当たり前ですね。
表を見ると分かる通り、利回り3%の場合は手数料が1.5%まで上がると支払い手数料とリターンが逆転します。
手数料は積みあがるとリターンの山を超えることだってあるんですよ!
投資信託にかかる手数料は信託報酬だけではない
投資信託には隠れたコストがある
投資信託にかかる費用には、購入手数料や信託報酬とは別に表に出てこない費用が存在し、「隠れコスト」と呼ばれており、これらの手数料を全て合算したものを「実質コスト」と読びます。
投資信託によっては隠れたコストが信託報酬より多いこともあるので、しっかり確認しておきましょう。
↓隠れコストの詳細や調べ方はこちら↓
ロボアド最大手ウェルナビの手数料にも隠れコストはある
シミュレーションの表でも紹介していますが、ウェルスナビで支払う実質的な手数料は1%ではないんです。
ウェルスナビは1%の手数料には消費税が含まれておらず、さらにそれぞれの銘柄の信託報酬が別途かかるので実質1.2%くらいなんです。
まとめ|資産を効率的に増やすには手数料に拘るべし!
- 手数料も複利パワーで雪だるま式に増えていく
- 自動で引かれるので支払っている実感がない
- 手数料が資産に与える影響はとても大きい
- 投資信託にかかる手数料は信託報酬だけではない
手数料の威力は凄まじい
長期投資では運用コストは重要な項目の一つです。
シミュレーションの結果、手数料は将来のリターンに大きな影響を与えることが分かりました。
手数料に拘ることで将来のリターンは変わってきます。
また、アクティブファンドやロボアドバイザーなど手数料が1%を超えることが珍しくない投資信託やサービスで運用する場合は、手数料負けまでいかないまでくてもリターンより支払う手数料の方が高くなる可能性もあることは知っておきましょう。
今回は利回り3%で計算しましたが、利回りが大きくなると影響はもっと大きくなるので、投資信託で資産運用をするのであれば信託報酬0.3%以下・実質コストが0.5%以下の銘柄を選択することをお勧めします。
これまで手数料をあまり気にせず投資してきた方、銘柄選びで悩んでいる方は、長期レベル(20年以上)で支払う手数料を一度計算してみてはいかがでしょうか。
↓銘柄選びでお悩みの方はこちら↓
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