世界へのリスク分散や、将来の伸びしろが魅力の楽天・新興国株インデックス・ファンド(楽天VWO)。
積み立てたら一体どれくらいリターンがあるのか、過去実績でシミュレーションしてみました。
また、今回は分析ツールを使用し、将来のリターン予測もご紹介します。
この記事をよんでわかること
- 楽天VWOの概要
- 楽天VWOの利回りシミュレーション
- 楽天VWOの将来リターン予想
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楽天・新興国株インデックス・ファンド(楽天VWO)とは
楽天・新興国株インデックス・ファンド(楽天VWO)とは
VWOとは「バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF 」の略で、組み入れ銘柄数は4,660銘柄。中国やインド、ブラジルなどの新興国株式市場へ投資するETFのことをいいます。
そしてこのVWOを少額からでも投資可能にした投資信託版が楽天VWOなのです。
どんな国が含まれているの?
こちらは新興国株(VWO)の国別保有配分です。
地域別にみると中国が36.4%と大きな割合を占めています。次いで台湾が14.6%となっており、この2地域で50%を超えています。
こちらは楽天VWOに含まれる銘柄TOP10です。
うぅ、マニアックだf(^_^;
テンセント、アリババ、はサッカーなどのスポーツ中継でスポンサーとして見かけますね。バイドゥは勝手に入っちゃう検索サイト「hao123」で痛い目に会った方多いんじゃないでしょうか(笑)
メインである中国が衰退したらどうなるの?
配分を見ると、中国が衰退したら終わりじゃない?と感じるはずです。
実際に中国が衰退すると、楽天VWOの価格は下がるでしょう。
しかし、中国の衰退・停滞が続くと、徐々にVWOに占める中国の比率は下がっていき、その代わりに勢いのある新興国が割合を増やすはずです。
新興国株(VWO)はバンガード社が運営する金融商品です。
バンガード社は各国・各企業の業績などを監視し、毎年保有配分を変更しています。
今は中国がメインですが、30年後新興国株(VWO)は全く違う配分になっているかもしれません。
14年間の年平均利回りは0.36%
シミュレーション条件
- 商品は楽天VWO
- 毎月1日に1万円を積み立てる
- ETF版である本家VWOの過去14年分のチャートで計算
- チャートはTradingViewを使用しシミュレーション
- 信託報酬等の費用は楽天VWOの実質コスト0.601%で計算
- 税金はすべて無視
それではシミュレーション結果です。
運用期間14年 |
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元本と資産額推移をグラフにすると
シミュレーション結果、年平均利回り0.36%と残念な結果に・・・。
減退の原因は中国の経済減退と貿易摩擦か
散々な結果となってしまいましたが、2018年1月時点だと年平均利回り2.13%とそこそこ好調で、そこから約1年で大きく資産価値を減らしてしまいました。
直近1年のチャートです。
ご覧の通り、右肩下がりで大きく価格を下げています。
これはVWOの約36%を占める中国経済の減退と、米中の貿易摩擦が大きな要因だと思われます。
ボラティリティ(価格変動)が大きいことが欠点
こちらは楽天VWOの損益推移です。
今回のシミュレーションでは運用開始後13年目でもマイナスに突入しており、安定して資産を増やせていません。
積立投資は運用年数が長ければ長いほど利益が安定する性質を持っていますが、14年の積立でも利益が安定しない原因としてボラティリティ(価格変動)が大きいことが挙げられます。
↓詳しくはこちらをご覧ください↓
ツールを使用し将来をシミュレーション
ここまでは過去の実績を元にリターンをシミュレーションをしましたが、分析ツールを使用し、未来のリターンもシミュレーションしてみました。
今回使用した分析ツールは東北投信さんの資産形成将来シミュレータ「アセロラ!!」です。
そのアセロラでシミュレーションした結果がこちらです。
もし、毎月1万円ずつ20年積み立てると、元本240万円に対し総資産額の中央値は400.2万円。年平均利回りは3.34%となかなか優秀な結果となりました。
ただし、20年後の元本割れ率は21.8%となっています。
30年後の世界はどうなっているか分からない
ここまではネガティブな内容が多く、楽天・新興国株インデックスファンド(VWO)なんていらないのではないか?と思われるかもしれませんが、一概にそうとも言えません。
過去の実績では圧倒的に楽天・全米株式(VTI)ですが、ここからの将来は誰も読むことができないからです。
そしてこちらはわたしのインデックスからお借りした2018年1月時点の世界株価の時価総額割合です。
ご覧のとおり、全世界の株価時価総額の内、54.7%を米国株が占めています。
世界の半分が米国株のため、その影響力は凄まじく、米国株がコケるとそれに釣られて世界中の株がみんなコケてしまうのが現状です。
だったら、米国株1本でいいのではないか?と思うはずです。
しかし、今現在は最強の米国が衰退することは想像できませんが、30年後はどうなっているか分かりません。
こちらは週刊ダイヤモンドからお借りした、平成元年と平成30年の世界時価総額ランキングです。
30年前の平成元年は日本が世界を席巻していました。TOP20の内、14社が日本企業です。しかし、バブル崩壊後、日本は暗黒の20年という長い低迷期に入り、30年後の現在はTOP20には1社も入っていません。ちなみに平成30年の日本企業のトップはトヨタ自動車で35位です。
このように、30年後は世界がどうなっているか分かりません。
30年前はパソコンよりワープロが主流。音楽もやっとCDが普及し始めた頃。携帯電話も一握りの人しか持っていませんでした。
30年というのは想像以上に長く、世界情勢も大きく変わるのです。
米国株はこの10年でバブルのように株価が上昇しています。
もしかしたら今年、バブルがはじけるかもしれません。
その後20年以上低迷するかもしれません。
もし、世界の株価時価総額の約50%を占める米国株が衰退し、30年前の日本のように新興国がモリモリ力をつけることがあるのなら、楽天VWOが生きてくるハズです。
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