米国ETFや先進国ETFなど、過去10年間で素晴らしい成績を残しているETFに投資をしている方は多いと思います。
しかし、20年や30年単位で長期投資をするにあたり、伸びしろの大きな新興国に投資してより大きなリターンを目指してみませんか?
新興国ETFは現時点では安定性がなく含み損を抱えることが多いですが、伸びしろが大きく、長期間の投資対象としては非常に魅力的な商品です。
今回はそんな新興国の中から少々マニアックなETF、フィリピンETFをご紹介します。
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フィリピンETFとは?
正式名称:iシェアーズ MSCI フィリピン ETF
米国の資産運用会社が提供する世界最大のシェアを誇るETFブランド「iシェアーズ」の商品で、フィリピンの株式で構成される指数と同等の投資成果を目指したETFです。フィリピン国内の有力銘柄43種類が組み込まれています。
保有上位10銘柄と純資産総額に占める割合
う~ん、マニアックだ・・・。
ぼくたち日本人には聞きなじみのない企業ばかりですが、保有率1位のSMプライムホールディングスは世界最大のショッピングモールチェーンのひとつで、主な収入源は不動産の賃料収入、ならびに映画券販売およびアミューズメント収入となっています。
フィリピンETFが発売されてからのチャートです。(約8年)
最初の2年で大きく値を上げていますが、その後は一進一退で、この1年間だけでみると大きく値を下げています。
フィリピンETFの伸びしろと今後のフィリピン経済
フィリピンの基本情報(2016年)
- 人口:1億98万人(世界第12位)
- 名目GDP:3,043億米ドル(世界第39位)
- 経済成長率:6.8%(2012年),7.2%(2013年),6.1%(2014年),5.8%(2015年),6.8%(2016年)(2017年の成長率は世界第22位)
フィリピンの経済成長率
出典:世界経済のネタ帳
フィリピンの経済成長率は非常に高く、ここ5年は6%を超えています。先進国と比べると規模は小さいですが、1970年頃の日本と同じ水準です。ちなみに日本の2017年の経済成長率は1.735%で世界で147番目です。
また、個人消費がGDPの8割を占めており、今後の人口増加により内需が増大しますます発展するのではないかと思っています。
フィリピンの人口
フィリピンの平均年齢は約24歳と非常に若く、人口ピラミッドも非常にきれいな形をしています。(日本の平均年齢は約45歳)
出生率もここ10年は3%を超えており、経済発展の原則である人口増加が2091年まで見込まれています。
今後も経済の主役である生産年齢人口の増加が増えるというのは非常に魅力的ですね。
フィリピン経済の課題
フィリピンの労働市場は供給過多となっており、人口増加に伴い失業者が増加し賃金があまり上がらないという問題を抱えています。これにより労働力が海外へ流出しており、出稼ぎ労働によるGDPが1割を占めています。
国内に新たな雇用が生まれることが、今後さらに飛躍するカギになります。
フィリピンETFをメインにするのは危険
最初にも言いましたが、新興国ETFは現時点では安定性がなく含み損を抱えることが多い商品です。今回紹介したフィリピンETFもしばらくは一進一退を繰り返し含み損を抱える可能性が高いです。
なので、基本は米国ETFや先進国ETFをベースとして、新興国ETFは全体の1~3割程度、フィリピンETFのように名指しで購入するなら1割以内に抑えての投資が望ましいです。
フィリピンETFへの投資は、将来のブラジルの経済成長への投資です。しかし、現実は貧しい人も多く、インフラ整備もまだまだの途上国です。将来性はありますが、大きなリターンを得るまでは最低でも5年~10年くらいはかかるのではないかと思っています。
目先の暴落には動じることなく、淡々と投資しいましょう。
フィリピンETFも魅力的ですが、同じく将来の伸びが期待できるブラジルETFも魅力的です。
フィリピンETFは楽天証券で購入が可能です。これを機に登録してみてはいかがでしょうか?
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