リスク(標準偏差)とは
投資におけるリスクは一般的な「危険」という意味とは違い「期待する利益の振れ幅」のことを言います。
この「期待する利益の振れ幅」のことを統計学では「分散」といい、その度合いのことを「リスク(標準偏差)」と呼び、投資ではこのリスクを読み取ることが非常に重要なんです。
- 投資におけるリスクは「危険」ではない
- 期待する利益の振れ幅のことを指す
- 「リスク〇%」と数値で表すことができ統計学では標準偏差と呼ぶ
簡単に言うと、日々の価格変動の大きいものが「ハイリスク」、小さいものが「ローリスク」ということです。
リスクは数値化できる
投資の世界におけるリスクは「将来の不確実さ」を指すと説明しました。
この「将来の不確実さ」のことを統計学では「分散」といい、その度合いのことを「標準偏差」といい、リスクを数値化したものなのです。
リスク=標準偏差 で 〇%と数字で表せる
出展:書籍「お金は寝かせて増やしなさい」改
こちらは標準偏差を表にしたものです。
この表で例えると、リスク10%という投資商品があった場合、1年後に、平均値から±10%以内に68.3%の確率で収まる(図の水色の部分)、これを「1標準偏差」といい、その倍のフリ幅の±20%以内だと95.5%の確率で収まる(図のオレンジの部分)、これを「2標準偏差」といいます。
わかりやすく図解にしてみると
図のような「リターン5%・リスク10%」という投資信託があった場合、
- 1年間で得られる期待リターンは5%
- その5%を中心に7割(68.8%)の確率で±10%で変動するリスクがある
ということになります。(1標準偏差の場合)
100万円投資すると、1年後は7割の確率で95万円~115万円になるということです。
図解を見るとこの銘柄は儲かる可能性の方が高いことが分かると思います。
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大暴落の想定は数値を2倍にして計算する
先ほどの方法はあくまで約7割(68.3%)の確率で、通常の値動きです。
1標準偏差は日常の価格変動と考えてください。
そして残りの3割の確率で、この1標準偏差を突き抜けて価格が変動します。
リスク許容度の観点で具体的に言うと暴落が発生した時です。
株式のリスク(標準偏差)は20%前後ですが、実際に暴落が発生すると半分近く価格が下がることがあります。
そんな時は2標準偏差で計算します。
出展:書籍「お金は寝かせて増やしなさい」
上図で言うとオレンジ色の部分を計算します。
この2標準偏差であれば確率で言うと95.5%までカバーできるんです。
計算方法は簡単で、リスクの値を2倍にするだけです。
「リターン5%・リスク10%」という投資信託を2標準偏差で見ると
- 1年間で得られる期待リターンは5%
- その5%を中心に95.5%の確率で±20%で変動するリスクがある
ということになります。
リスクを読み取れるようになると、どのような商品を選べばいいかが見えてくるので投資が楽しくなりますよ。
また、図解にもある通り、リスクが高いということはリターンが大きくなる可能性も高いということも知っておきましょう。
ハイリスクが悪いということではありません。
大切なのは、自分はどこまでリスクを負えるのか、負えるリスクによってどれくらいのリターンが期待できるのかを理解し知ることなんです。
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