「投資は元本割れのリスクがあるのでコツコツ預金の方がいい」一般世間ではこのフレーズが独り歩きして預金=正義・投資=危険の構図になっています。
銀行預金と投資はどっちがいい?というアンケートを取ると、9割以上の人たちが銀行預金を選ぶことでしょう。
実際に銀行預金は無リスク資産・安全資産とも呼ばれ元本が保証されていますよね。
しかし、この銀行預金にもリスクがあること知っていますか?
この記事を読んで分かること
- 安全だと思っている銀行預金にもリスクがある
- 投資は銀行預金のリスクを補う手段でもある
この記事を読んでほしい人
- 投資をしてみたいけど元本割れするくらいなら定期預金の方がいいのではないかと感じ、一歩を踏み出せないでいる方
銀行のリスクをまとめると、主に次に2点です。
銀行預金のリスク
- インフレに対応していないため資産価値が目減りする
- 破綻時は1,000万円しか保証されない(ペイオフ)
これらのリスクを投資のリスクと比較しながら掘り下げていきましょう。
目次:ジャンプできます
物の価値は上がり続けている
物の価値が上がることをインフレーション(インフレ)といますよね。
日本はデフレ社会なんて言われていますが、長期で見ると確実に物価は上がっています。
例えば、テレビで相次ぐ値上げ報道は年に1度は目にしますよね。
税金によるものもありますが、世の中の商品はどんどん価格が上がっています。
そして、30代中盤の僕でも物価の上昇を感じることは多々あります。
- 中学生の頃、僕が大好きなスラムダンクが連載されていたころの週刊少年ジャンプは190円でしたが、今は270円もします。
- 高校生の頃、マクドナルドのハンバーガーは65円で食べれましたし、缶ジュースも100円でした。
- 大学生の頃、レギュラーガソリンは80円台でしたが、今は150円を超えることもあります。
どれも学生の頃に買っていたっものなので生活必需品ではありませんが、色んなものの値段が上がり続けていることは事実なのです。
ただし、物価の上昇と一緒に国民の収入も上がっています。
平成30年では206,700円ですが、30年前(平成元年)の大卒初任給は160,900円でした。
もっとさかのぼると、戦前は100円程度だったそうです。
インフレ=お金の価値が目減りする
戦前の月給は100円程度ですが、昔の人は100円で生活をしていました。
しかし、現在では缶ジュース1本すら買うことはできません。
これは見方を変えると、昔の月給「100円」は時間の経過とともに価値が目減りして、現在では缶ジュース1本以下の価値しかなくなったとも見て取れるのです。
このように、インフレは物価が上がることにより相対的にお金の価値を目減りさせていきます。
しかもインフレはゆっくり進むので、普段生活をしていてインフレの存在に気づくことはほとんどありません。
何十年も前のことを振り返ることで、はじめてお金の価値が変わったことに気付けるんです。
銀行預金もインフレにより事実上の元本割れを起こす
銀行預金最大のリスクは先ほど紹介したインフレに対応できていないことです。
利息にる資産の増加が全く見込めない銀行預金は、インフレが進めば進むほど資産の価値がどんどん減っていくのです。
日銀は毎年2%のインフレを目指している
インフレで物価が2%物価が上がるということは、現金の価値が2%下がるということです。
これは資産運用によって年率2%のリターンを得てようやく資産を維持できるということを意味します。
逆に言うと、利息がほぼ無い銀行預金のみだと毎年2%ずつ現金の価値が減っていくのです。
銀行の0.001%、100万円を20年預けても約2万円しか増えません。20年後、物価が10%上昇していたら20年後の102万円は91.8万円の価値しかなくなるわけです。
安全と思っている銀行預金にも長期間預けておくとインフレによって価値が目減りするんです。
少なくともインフレ率以上で運用しない限りは事実上、元本割れを起こすことと同じなのです。
これはとても重要なことですが、銀行預金のみで資産形成をしている人のほとんどがこのことを気にしていません。
将来も現在の生活水準を維持できる資産を作っていくのであれば、インフレ率以上の運用をしていく必要があります。
倒産時の保証|銀行は1,000万円までだが投資は全額保護してくれる
銀行のもう一つ大きなリスクは、破綻した際に資産が1,000万円までしか保証されないペイオフ制度です。
ペイオフは1,000万円まで保証
1996年に「ペイオフ」と言われる制度が導入され、銀行破綻時は1,000万円までの元本と利息しか保証されなくなりました。
1,000万円を超えた部分は破綻した銀行の財務状況に応じて弁済されることになっていますが、ほとんど期待できないでしょう。
なので1,000万円を超える場合は、別の銀行に口座を作り分散させる必要があるのです。
それは誤った認識です。
投資信託での投資で販売機関や運用会社が破綻した場合の保証は銀行と比べるとはるかに手厚いです。
投資信託による投資は販売会社・運用会社とは全く別の場所で管理されているので、万が一破綻したとしても資産は守られます。
しかも、銀行のペイオフ制度と違い、資産の全額が保護されるのです。
販売会社や運用会社、信託銀行が破綻したときの話であって、投資信託が暴落して価値を失った場合は、その損失が保護されるわけではないので注意してください。(当たり前ですが・・)
まとめ|投資は銀行預金のリスクヘッジにもなる
- 銀行預金はインフレにより価値が目減りする
- 目減りは実質元本割れである
- 銀行利息ではインフレを上回れない
- 銀行の倒産時は1,000万円までしか保証されない
- 対して投資信託は全額保護される
僕は、銀行預金が悪いといういこと言いたいのではありません。
実際、金融資産700万円の内350万円は銀行預金です。
ただし、銀行預金だけで資産形成をすることにリスクがあるということは知っておきましょう。
そして投資は銀行がインフレに対応できないことに対するリスクヘッジでもあるんです。
預金と投資、どちらかに一方に編重するのは危険です。
自分のリスク許容度に合わせてバランスよく運用していき、将来の目標金額を目指していきましょう!
ブログ村ランキングに参加しています。あなたのワンクリックがとてもモチベーションになっています。よろしければポチっと応援お願いします!
にほんブログ村